【独占】デジタル庁、『フレームワーク互換性維持義務化』検討へ

2025年4月1日

デジタル庁が、フレームワークの互換性問題に初の法的介入を検討していることが本紙の取材で明らかになった。日本企業が年間約800億円を費やす「フレームワーク移行コスト」を削減するため、「互換性維持義務化」を柱とする新たな法的枠組みの策定に着手している。この政府介入の背景には、「破壊的変更を推進する産業」の存在があるという。

「計画的破壊」という収益モデル

実は長年噂されていることがある。フレームワークの「破壊的進化」は意図的なものではないかという疑惑だ。「PHPが20年以上にわたって基本的な互換性を維持しているのに、なぜ2年前のフレームワークはすでにサポート終了なのか」という素朴な疑問が、業界内外から提起され続けている。本紙が入手した内部資料によれば、主要フレームワークの開発戦略には「12-24ヶ月サイクルでの仕様刷新が望ましい」との記述があり、「進化」という名の互換性破壊が計画的に実行されている可能性が浮上した。「古いものを壊すことで新しい話題を生み出す」という循環が、業界の暗黙の了解になっているという指摘もある。

この「破壊的変更」を取り巻くのは、推定年間1200億円規模とも言われる「見えざる産業」だ。 大手コンサルティング企業の売上の約4割が、実は「フレームワーク移行支援」や「バージョンアップ対応コンサル」などの形で構成されている。 出版業界にも波及しており、技術書売上ランキングには毎年のように「◯◯バージョン完全対応」や「◯◯からの脱却」などのタイトルが並ぶ。

ある技術書出版社の編集者は語る。 「正直、互換性が維持されると本が売れないんです。バージョンが変われば、内容が9割同じでも“新刊”として出せる。しかも売れるんですよ」

イベント関係者もこう打ち明ける。 「“新しい技術へどう移行するか”というテーマは、毎年確実に人が集まります。“安定運用の工夫”なんて誰も聞きたがらない」

こうして「破壊的変更」は、意図せざる“収益モデル”として、業界内に静かに定着している。

「美学」という名の破壊的変更の実態

技術的進化に見える多くの変更は、実は開発者の「美的感覚」によるものだ。デジタル庁の調査では、破壊的変更の約65%が「より美しいAPI設計」「より整理されたファイル構造」など、ユーザーにとって本質的でない理由で行われているという。

ある開発者はこう語る。
「バージョンアップで getUsername()getUserIdentifier() に変わったんですが、当然動かなくなりました。ググって直したら、やってることは return $this->email; のままなんですよ。setExpectedException()? expectException()? どっちでも良いんですが一度リリースしたら重大な理由ではない限り変えないで欲しい。」

皮肉なことに、企業がアップグレードしても新機能の大半を使わない。ある調査では、新機能の平均使用率はわずか12%だという。

「本当に欲しいのはセキュリティパッチだけなのに、新機能とバンドルされているから全体を更新せざるを得ない」とあるCTOは嘆く。

加害者は被害者?テックサイドの矛盾

「最も興味深いのは、この構造の一端を担っているのはエンジニア自身だという点」とIT分析専門家は指摘する。デジタル庁の内部資料には「企業がフレームワーク互換性破壊を『被害』と訴える一方で、この仕組みを作り上げ、維持してきたのは技術者コミュニティ自身」との分析がある。

「多くの開発者は『最新技術』でのキャリアアップを望むため、実は破壊的変更を歓迎している」と元大手IT企業CIOは語る。匿名調査では45%のエンジニアが「定期的な破壊的変更は自分のキャリア市場価値を高める機会」と回答。「Reactの最新バージョン対応で年収15〜20%アップ」という現実もある。

「面接でCakePHPの旧バージョンしか触ったことがないと言うと、途端に面接官の目が冷めていくのが分かる。自分のキャリアのためには常に最新技術を追いかけるしかない」と若手エンジニアは告白する。「採用面接では『最新技術』が評価され、実務では『レガシー保守』が求められる矛盾こそが、技術者が新技術への移行を企業に促す動機になっている」

企業の二重基準と現場の苦悩

大手IT企業の人事部長は「『サポート切れから5年たったバージョンのフレームワークを使っている』と面接で正直に答えたら、優秀な候補者にその場で席を立たれた」と苦い経験を語る。広報担当者は「顧客に『サポート切れソフトは使わないように』と説きながら、自社システムはサポート切れフレームワークだらけで、問い合わせに誠実に答えられない」と告白する。

ある製造業の事業部長は「『長期的に安定』と言われて採用した技術が2年でサポート終了。技術選択ではなくブランド選びだったのか」と憤る。

デジタル庁の規制案と業界の悲鳴

デジタル庁の検討案には、「最低5年間の互換性維持の義務付け」「互換性破壊に対する警告ラベルの義務化」「セキュリティパッチと機能追加の分離」などが含まれている。 これに対し業界からは、

  • 「互換性が維持されたら技術書が売れなくなる」
  • 「5年ライフサイクルではイベント登壇のネタが枯渇する」
  • 「移行支援サービスの売上はどうすればいいんだ」

など、深刻かつ切実とは言いがたい悲鳴が上がっている。

終わらない破壊、終われない業界

april-fool

規制に対する業界の対応は、すでに始まっている。 「『互換性維持義務化』対策セミナー」が水面下で企画されているが、その実態は“新方針をいかにうまく回避するか”に近い。 表面上は規制に沿った体裁を整えつつも、内部的には従来どおりの破壊的進化サイクルを維持する方向で調整が進んでいる。 関係者はこう語る。

「どうせユーザーはフレームワークを使い続けるしかない。保守が切れたと言えば、もうやりようがないんだよ。主導権を握ってるのは、使い手じゃなくて我々なんですよ」 この一言に、フレームワークを巡る権力構造の実態が凝縮されている。そしてその構造は、エンジニアがすぐ転職してしまう業界構造によって、誰も長期的に責任を持たないまま維持されている。本質的な技術“責任”者が、そこにはいないのだ。

最も象徴的なコメントは、IT業界40年のベテランからのものだ。「私が新人だった頃は『COBOLからの脱却』が叫ばれていた。今は『レガシーJavaScriptフレームワークからの脱却』だ。形を変えた同じ話を、私は人生で5周目くらい見ている」

デジタル庁の規制案は5月にパブリックコメントに付される予定だが、多くの識者は懐疑的だ。「規制では解決しない」「言葉を変えて同じことが続く」との見方が大勢を占める。ある技術者はこう締めくくった。「我々は破壊と再構築の永遠のループに囚われている。そしてそれが、皮肉にも最も収益性の高いビジネスモデルであると同時に、技術者自身の『新しいものを使いたい』という技術的興奮のニーズともマッチしているのだ」


注)本記事はエイプリルフールのフィクションです。……フィクションですよ!😂