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開発者エコシステム2025: AIの時代におけるコーディング

Source URL: https://blog.jetbrains.com/research/2025/10/state-of-developer-ecosystem-2025/
Published: 2025-10-21
Archived: 2026-01-27
Type: Summary + Commentary


概要

JetBrainsの開発者エコシステム調査2025年版。194カ国24,534人の開発者を対象とした包括的な調査で、AI採用、言語トレンド、生産性指標、開発者の現実について明らかにしている。

主要な発見

AIの浸透

85%の開発者がAIツールを定期的に使用しており、62%が少なくとも1つのAIコーディングアシスタントに依存している。約9割が毎週少なくとも1時間節約し、20%は週8時間以上(丸1営業日分)節約している。

しかし15%は依然としてAIツールを採用していない。懐疑心、セキュリティ懸念、または個人的な好みによるものだ。

開発者がAIに委任したいタスク(トップ5):

  1. ボイラープレート、反復的なコードの作成
  2. 開発関連情報の検索
  3. コードの他言語への変換
  4. コードコメント・ドキュメントの作成
  5. 最近のコード変更の要約

最大の懸念(トップ5):

  1. AI生成コードの品質の不一致
  2. 複雑なコードとロジックに対するAIの理解の限界
  3. プライバシーとセキュリティのリスク
  4. 自身のスキルへの潜在的な悪影響
  5. AIのコンテキスト認識の欠如

言語トレンド

過去5年間で最も劇的な上昇: TypeScript

Rust、Go、Kotlinも着実に市場シェアを拡大。一方、PHP、Ruby、Objective-Cは減少傾向。

開発者が次に採用したい言語(トップ5):

  1. Go (11%)
  2. Rust (10%)
  3. Python (7%)
  4. Kotlin (6%)
  5. TypeScript (6%)

興味深いことに、Scalaは高収入開発者の38%が使用しているが、主要言語として使用しているのはわずか2%。ニッチな専門知識が文字通り報われる例。

生産性の再定義

2025年の大きな変化: DORAメトリクスから開発者生産性へのシフト

開発者自身が技術的要因(51%)と非技術的要因(62%)の両方をパフォーマンスに不可欠だと強調。内部コラボレーション、コミュニケーション、明確性が、より速いCIパイプラインやより良いIDEと同じくらい重要になっている。

しかし66%の開発者は「現在の指標が真の貢献を反映していない」と回答。開発者は透明性、建設的なフィードバック、目標の明確性を求めている。

地域による格差

就職市場の認識は地域によって大きく異なる:

ジュニア開発者の61%、シニア開発者の54%が就職市場を困難と感じている。

開発者の愛

すべての課題にもかかわらず、52%の開発者が一日中コーディングした後でも楽しみのためにコードを書く。57%は音楽を聴きながら、25%は静けさを楽しむ。

そして、開発者は猫も犬も同じくらい愛している。

コメント

この調査が示すのは、AI採用と「生産性とは何か」の再定義という二つの大きな変化だ。

特に注目すべきは、技術リーダーと開発者の間の認識のギャップ。技術的意思決定者が技術的負債の削減とコラボレーションの改善を優先する一方、開発者は透明性とフィードバックを求めている。

TypeScriptの急成長とPHPの衰退は予想通りだが、Scalaのような「小さいが高収入」な言語の存在は興味深い。市場の大きさよりも専門性の深さが報酬に直結するケースがある。

AI採用率85%は高いが、15%の「非採用者」の存在も重要だ。彼らが時代遅れなのか、それとも健全な懐疑心を持っているのか。数年後の追跡調査が興味深い。

最も印象的だったのは「66%が現在の指標が真の貢献を反映していない」という数字。生産性測定の再定義が急務であることを示している。


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